純愛♡ごっこ
 

一度だけじゃ無い。

二度も三度も怒りに任せて、シンは、あたしを蹴り上げた。



─ なんで?

  友達と話すこともあかんの?



頭に浮かんだ言葉を、口にしようとした時、


「今すぐ出て行け!」


シンは、怒鳴った。


そして、あたしの腕を掴んで、廊下を引きずるように玄関に向かった。


「外で頭冷やして来い!」


シンは、あたしを裸足のままで外に放り出した。


屈辱感が胸を占める。

これじゃ、まるで親に罰を与えられた子供だ。


あたしは、憤りを感じた。



なんで、信じてくれへんの?

なんで、こんな酷いことするの?


 
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