純愛♡ごっこ
苦笑いで応える奈月。
そんな彼女に、タッキーとフウカが買い出しに出掛けた後、あたしは不満を口にした。
「奈月。ごめんけど‥、あたし、あーゆタイプ苦手かも‥。」
「うん‥。癖あるからね。悪い子じゃ無いねんけど‥。」
奈月は困った顔をした。
ちょっぴり奈月に悪い気がして、あたしは無理に笑顔を作った。
「ま、仲良くするわ♪」
朝よりは腫れが引いているのか、笑っても、痛みは少なくなっていた。
けれど、部屋にあった埃だらけの鏡を覗くと、青あざの残った頬が痛々しげに映っていた。