純愛♡ごっこ
 

不意に、とても大きな音でグーッとおなかが鳴った。


「あ‥、おなか鳴った。」


あたしは、昼から何も食べていなかったことを思い出した。

恭介の電話でシンが怒って、夕飯どころじゃ無くなったんだ。


「チョコ頼めば良かった!あんまんも食べたい。」


「メールしたげるわ♪ユーナ、ケータイ無いやろ?」


「ん。お願い♪」


奈月がケータイを取り出したと同時、突如、ドンドンと玄関ドアを叩く音が響いた。


「帰って来たんかな?」


問い掛けるあたしに、奈月はインターホンが壊れていると説明をして


「タツキやったら、ノックなんかしないやん‥。」


と、言った。


「じゃ、誰?」


あたしは、急に不安になった。


 
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