純愛♡ごっこ
 

「ほらね?また逢えたじゃん♪」


陸は、そう言うと、唇の右端を少し上げて微笑んだ。

そして、靴を脱いで、あたしの傍に来た。


「逢いたく無かったし。」


「逢いたかったし♪てか、ユーナって、タツキ先輩と知り合い?」


「うん。てか、リクって喧嘩しちゃった?」


陸の左目の瞼は腫れ、青紫色になっている。


「まァ、そんなカンジ♪」


「どんな理由があっても暴力はあかん‥、じゃ無かったっけ?」


そう訊いたあたしに、陸は、ただ微笑むだけだった。


 
< 181 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop