純愛♡ごっこ
「ほらね?また逢えたじゃん♪」
陸は、そう言うと、唇の右端を少し上げて微笑んだ。
そして、靴を脱いで、あたしの傍に来た。
「逢いたく無かったし。」
「逢いたかったし♪てか、ユーナって、タツキ先輩と知り合い?」
「うん。てか、リクって喧嘩しちゃった?」
陸の左目の瞼は腫れ、青紫色になっている。
「まァ、そんなカンジ♪」
「どんな理由があっても暴力はあかん‥、じゃ無かったっけ?」
そう訊いたあたしに、陸は、ただ微笑むだけだった。