純愛♡ごっこ
奈月は、ずっと泣いていて‥。
そんな彼女の背中を、あたしは黙って撫でていた。
暫くすると、少しは落ち着いたのか、奈月は顔を上げ、ティッシュで涙を拭いた。
「ごめんね‥。ユーナ。」
「ううん。全然。奈月が謝ること違うやん。」
「ユーナ、軽蔑するかもやけど、あたし‥。」
それから後、奈月に打ち明けられた話は、あたしと同じだってこと。
奈月は、人の痛みを知っている。
だから、キモチを分かってくれるのかも知れない。
奈月もレイプの被害者だった。
そして、そのことをフウカに相談していた。