純愛♡ごっこ
「じゃ、今度こそ、ホントに帰るね。バイっちゃ♪」
あたしは立ち上がり、三人にバイバイを言って、タッキーの部屋を出た。
駅までの道をひとりで歩きながら
「あの‥。ストーキングですか?」
何故か後ろを歩く陸を、振り返って訊いてみる。
「違うし。オレ、バイト。」
「そっか。ガンバっちゃってください♪」
さっきと同じ道を、あたしは急ぎ足で歩いた。
「ユーナ、ちゃんと考えろよ。じゃ、急ぐから走りマス♪」
陸は追い抜き様にそう言うと、駅に向かってダッシュした。