純愛♡ごっこ
 

「今も続いてるよね?」


疑いを含んだ声で、マミは訊いた。


「まさか!あたし、結婚してるのに?あり得んから!」


あたしは、直ぐさま否定した。


二人の間に、重苦しい沈黙が流れる。

先に、マミが口を開いた。


「昨日、恭介から電話あったよね?」


「うん。顔の怪我のことでね。それが原因でシンに怒られて、外に放り出されたねん。」


「え?そぉなん?」


「うん。シンって、ちょーヤッキーやもん。」


言わなくてもイイこと‥。

けれど、敢えて伝えたんだ。


情緒不安定になっているだろう彼女のキモチが、僅かでも和らぐ気がしたから‥。


「なんか、ごめん‥。あたし、恭介のことで落ち込んでて、ユーナにアタってしまった。」


「イイよ。気にすんなって♪てか、赤ちゃんどうするの?あたしに出来ることある?」


そう問い掛けると、マミは、また泣き出した。


 
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