純愛♡ごっこ
その夜は、求められるまま拒まずに抱かれた。
だけど、あたしのココロには、霧が掛かったままだった。
拒んで逆上されるのがイヤで、あたしは彼に抱かれている。
─ なんか、違う‥
このままシンと続けていく自信が少しずつ崩れそうになる。
「夕凪。家出して浮気してなかったやろな?」
「するワケ無いやん‥。」
「浮気したら殺すからな。」
行為の途中、あたしの髪を鷲掴みにして、サディスティックに睨み付けている。
そんな彼に
これって、ホントに“愛”なんかな‥?
沸々と、ココロに疑問が湧き上がって来るのを、あたしは感じていた。