純愛♡ごっこ
綺麗にラッピングされた細長い箱は二つ。
一つは、マミに‥。
もう一つは‥。
翌日、あたしはマミに、恭介に渡すチョコレートを、教師用の棚に隠すよう指示をした。
それから、マミのバッグに、用意しておいた偽チョコを忍ばせた。
「バレへんかな?」
「灯台下暗しやん♪」
先生は、きっと“食べない”って言うはずだから‥
朝のホームルームの時間、予定通り持ち物検査が行われた。
「男子も女子も、全員、机に鞄を置いて!」
「はぁ?プライバシーの侵害やんけー!」
「マジ、サイテー!」