純愛♡ごっこ
chapter.11 サイテー
 

風に暖かさが出て来た3月半ば。

あたしは、一ヶ月ぶりに奈月と会っていた。


奈月は、フウカと以前のように仲良くしているらしく安心した。



あの日‥。

バレンタインデーの夜、あたしは奈月に電話を掛け、シンに説明して貰ったんだ。


「ほんま、あん時、カッコ悪かったしィ。まさか、奈月に電話しろとか言われる思わんかったもん。」


「ユーナ、愛され過ぎてるんやね。」


「そんなんちゃう思うけど?単にシンが疑り深いだけやし。」


「愛されてるから、ヤキモチ妬くんちゃう?」


「そっかな?」



─ なんだか腑に落ちないけど‥



「てか、ユーナ。ハイ、リックンから♪」


「ん♪ありがと。」


奈月は、小さなピンク色の箱型の包みを差し出した。

今日は、ホワイトデーなんだ。


 
< 284 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop