純愛♡ごっこ
chapter.11 サイテー
風に暖かさが出て来た3月半ば。
あたしは、一ヶ月ぶりに奈月と会っていた。
奈月は、フウカと以前のように仲良くしているらしく安心した。
あの日‥。
バレンタインデーの夜、あたしは奈月に電話を掛け、シンに説明して貰ったんだ。
「ほんま、あん時、カッコ悪かったしィ。まさか、奈月に電話しろとか言われる思わんかったもん。」
「ユーナ、愛され過ぎてるんやね。」
「そんなんちゃう思うけど?単にシンが疑り深いだけやし。」
「愛されてるから、ヤキモチ妬くんちゃう?」
「そっかな?」
─ なんだか腑に落ちないけど‥
「てか、ユーナ。ハイ、リックンから♪」
「ん♪ありがと。」
奈月は、小さなピンク色の箱型の包みを差し出した。
今日は、ホワイトデーなんだ。