純愛♡ごっこ
暫くして戻って来た彼は、リボンで飾られた大きな袋を、あたしに差し出した。
「ありがとぉ♪」
包みを開けると、中からテディベアが出て来た。
「めーッちゃ可愛い♪」
あたしは嬉しくて、テディベアを抱きしめた。
「俺が遊びに行って帰られへん時は、それと寝とけよ。したら、寂しくないやろ?」
「うん♪そやね。シン、優しいなっ。」
「夕凪のこと愛してるからな♪」
でも‥
あたしを、ほんまに愛してるんやったら、遊びに行かんかったらイイのに‥
本心では、そう思っていた。
相変わらず、シンは時々、帰って来なかったから。