純愛♡ごっこ
─ 考え直してくれたんかな?
あたしの胸に、僅かな期待が膨らんだ。
「なに‥?」
シンクを見つめたままで訊ねると、彼は耳元で囁いた。
「ベッド、行こうや。」
─ は?
「イヤや‥。無理。」
「なんでやねん?シよ♪」
こんな時に、なに考えてんの?!
そんな気分になるワケ無いやん!
もぉ、いい加減にして欲しい!
肩に掛かった彼の腕を振りほどき、あたしは泣きながら怒鳴った。
「殴りたかったら殴って!あたしは、絶ッ対イヤや!」