純愛♡ごっこ
 

「無理?なんで?」


「元カレにマワされそぉになったとこ、助けてくれたから。あたしのこと、ソラ以外に助けてくれたのって、あの人だけやもん。」


陸は困ったような顔をして、そして、言ったんだ。


「ユーナじゃなかったら、ソイツはヤってた思う。ユーナを手に入れたかっただけや‥。」



あたしも、そのことを薄々は感じていた。

ただ、認めたく無かっただけだ。



「な、ユーナ。スペードの意味、知ってる?」


陸は、あたしの胸元に光るペンダントトップに視線を遣った。


「なに?」


小首を傾げるあたしに、彼は静かに答えた。


「剣。戦う者。」



─ 戦う者‥?


 
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