純愛♡ごっこ
陸は、ちょっぴり大人びた視線を向けた。
「ユーナって流されやすいよナ。諦めも早いし。」
「ちょっ!人がおとなしくしてるからって、ムカつく発言!」
「でも、当たりだし♪てか、自分と戦え。な?」
─ え?
「自分と‥?」
「そ♪逃げるが勝ちともゆーじゃん。流されない勇気だって、オレは必要やと思うナ。」
そんなこと、簡単に言うけど‥
「リクはガキンチョやから、分からんねん。結婚て、そんな簡単じゃ無い。生まれて来る子だって、いきなり母子家庭なんか可哀想やん。それに、赤ちゃん生まれたら真面目になるって、約束してるもん。」
反論するあたしに、陸は眉を曇らせて、制服のズボンのポケットに右手を突っ込んだ。