純愛♡ごっこ
彼は、悪戯な笑みを見せ
「あん時、ユーナの腫れた顔見てビックリして、何が言いたかったか忘れたし♪」
って、答えた。
「失礼やね。」
「そぉでもないし♪」
陸が笑って、あたしも笑顔になれた。
夕暮れの風が頬を心地よく撫でる。
少しの静寂が、あたしと陸を包んだ。
「あ、お礼言うの忘れてた。ネックレスありがとぉ。てか、遅すぎ?」
「どぉいたまして♪遅すぎやけど。」
あたしは、ゆっくり立ち上がり
「じゃ、あたし帰る。あんま遅くなるとヤバいから。」
まだベンチに座ったままの陸に、顔をしかめて見せた。