純愛♡ごっこ
子宮口がなかなか開かず、夕方になっても赤ちゃんが産まれて来る気配は無かった。
マミ達みたく、立ち会い出産をしようか悩んだりもしたけど、決断出来なかった。
お産をする姿を、シンは見たくないと言っていたから。
「痛い‥。」
時間が経つごとに、オナカの痛みが増して来る。
何だか分からない点滴を打たれ
陣痛促進剤やったらイヤやな‥
なんて思いながら、チューブを流れる水滴を見ていた。
ばぶちゃん、早く可愛いお顔見せてね‥
不安と期待を胸に、もうあまり動かなくなった赤ちゃんに、あたしは何度も話し掛けた。