純愛♡ごっこ
 

「ぐぇっぐぇっ。」


カエルみたいな声が聞こえ


「あら、お水飲んじゃってるみたいね。」


と、看護師が赤ちゃんに処置をした。


その後、赤ちゃんは、大きな声で産声を上げた。

とても元気で、とても大きな声だった。


生まれたばかりの赤ちゃんは、赤では無くて、青紫色の肌をしていた。


タオルにくるまれた赤ちゃんを、看護師があたしの胸の上に寝かせてくれた。



─ 可愛い♪



恐る恐る、ちっちゃな手に触れてみる。


キュッと、あたしの指を握った手は、壊れてしまいそうに、ちっちゃな手だった。


 
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