純愛♡ごっこ
『さっき生まれたょ』
病室のベッドから、シンにメールした。
そして『すぐ行くわ』と届いた返事に安堵した。
良かった‥
シン、赤ちゃん見たら喜んでくれるかな?
優しいパパになってくれるかな?
当たり前のように優しい言葉を期待していたあたしに、面会に来たシンは、吐き捨てるように言った。
「俺が来るまで待っとけや。勝手に生みやがって!」
病室にはベッドが6つ。
その、どれもに産婦さんがいた。
聞かれたんじゃ無いかと思うと、スゴく惨めなキモチになった。
子供が産まれる日に、パチンコしてたくせに‥
労りの無い言葉に傷付いて、あたしの瞳に涙が溢れた。