純愛♡ごっこ
 

「名前、決めなあかんな。」


難しい顔で、シンが呟いた。


「あたし、付けたい名前あるねん!」



─ 絶対、この名前にしたい‥



「昔のオトコの名前ちゃうやろな?」


「違うし‥。」


「ほんまか?!」


シンの疑いは無視して、あたしは彼に考えていた名を告げた。


「そら。“空”に羅針盤の“羅”。」




─── 空を羅(ツナ)ぐ‥



     空羅



あたし達の子供の名前は、

《空羅》に決まった。


 
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