純愛♡ごっこ
chapter.13 目茶苦茶
 

空羅はスゴく元気で、ビックリするくらい大きな声で泣いた。


初めての育児で戸惑うことも多く、夜泣きで救急車を呼んでしまったこともあったけど、あたしは空羅を夢中で育てた。


あたしが空羅を可愛がる様子を見て、


「なんかユーナちゃんって、お婆ちゃんが孫を可愛がってるみたい~!」


って、毒舌フウカは笑った。


だけど、そんな嫌味も気にならないくらいに、空羅が愛しい。


「あ、笑った♪風さんとお話してるんかな?」


生まれて間もない赤ちゃんなのに、眠りながら微笑む時がある。


筋肉の何かの作用だって、育児書には書いてあったけど‥。

空羅は、そんな時“エヘ‥”と声を出すんだ。


それが、とても可愛かった。


あたしの毎日は、空羅一色になっていた。


 
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