純愛♡ごっこ
あたしは、母から暴力を奮われて悲しかった。
とてもとても悲しかった。
だから、同じことを繰り返したく無い。
そう強く思っている。
なのに、シンは違う。
自分がされて来たから、子供にも同じことをすると言い切る。
空羅を庇えば、更に彼を苛立たせることは分かっていたけど、そこだけは見過ごすことが出来なかった。
そして、シンの空羅に対する態度は、変わらないまま。
それでも、あたしは、あたしがすべきことをし続けるだけ。
空羅のシアワセは、あたしのシアワセやもん‥
いつか、シンも気付いてくれるはず‥
だから、諦めない‥
「ソラ、散歩行こっか♪」
“ あーあー”と喃語を口にする空羅を抱き上げ、あたしは玄関を出た。