純愛♡ごっこ
 

高校三年生になった陸は、初めて出逢った頃より、ずっとオトナっぽくなっている。


進路を訊ねると、彼は、大学に進学したいと話した。


「スポーツ記者になるんが夢やからナ♪」


屈託の無い笑顔で話す陸の横顔が、とても綺麗で‥。

あたしには無いものだと感じていた。


「リクなら夢を掴める♪あたしの勘は当たるから。」


あたしは、ベビーカーで愚図り出した空羅を抱き上げた。


「んでも、記者は、二番目の夢やけどナ♪」


陸は、悪戯な笑みを見せる。


「一番は、なに?」


「秘密だし♪」


「言えへんことなん?」


「まぁね。」


「AV男優?」


「分かっちゃった?」



ねぇ、陸‥

あたし、時々、考えるよ‥


あたしとキミが出逢った意味って、なんだろ‥


って‥


 
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