純愛♡ごっこ
 

ただ‥。

その頃から、シンは仕事の帰りが遅くなり、休日も、今までより頻繁に外出するようになった。


「パパ、今日も遅いね。」


用意した夕飯が無駄になることも増え


「夜ご飯いらんのやったら、メールしてよ。」


不満を口にするあたしに、彼は生返事をしながら、ケータイをイジっている。



変なの‥


慧達と悪いことしてなければイイけど‥



時々、漠然とした不安を、あたしは感じていた。



休日の公園には家族連れが多く、父親の姿も目立つ。

あたしは、いつも空羅と二人。



いつか、三人で公園に来る日はあるのかな‥



「ママには、ソラがいればイイもん♪」


強がってはいても、父親が居るのに母子家庭と変わらないような生活に寂しさを感じていた。


 
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