純愛♡ごっこ
 

シアワセなキモチは、毎日、揺るぐことなく続いた。

あたしは、シンを愛していたし、彼も、あたしを愛してくれた。



9月になり、暦の上では秋になったけど、真夏と変わらぬ暑い日が続いていた。


仕事を終えたあたしは、久々にマミにメールで呼び出され、彼女の家で恭介とマミに会った。


「お邪魔します。てか、久しぶり♪」


八畳ほどの白を基調にした洋室は、あたしが一人暮らしを始める前に、よく遊びに来ていた場所。


「同棲、どぉ?」


壁際に置いた白いベッドに腰掛け、マミが訊く。


「楽しいよ♪カレシ優しいし、毎日イチャイチャしてるわ♪」


センターラグの上で寛ぎながら、冗談混じりに、あたしは答える。


向かいに座っていた恭介が、一瞬、顔をしかめた。


 
< 37 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop