純愛♡ごっこ
 

寝室を飛び出して、玄関のドアを開けた。

同時に、陸が飛び込んで来た。


「ユーナ!ダイジョウブか?」


「リク‥。」


途端、全身の力が抜け、あたしはヘナヘナとその場に崩折れた。


「誰じゃ!!」


目を覚ましたシンが奥から物凄い勢いで歩いて来る。

そして、あたしの少し手前で立ち止まり、陸を睨み付けた。


「夕凪!なんや?このガキ!」



やっぱ、ヤメとけば良かった?

陸に怪我をさせてしまうかも知れない‥



自分の浅はかな判断に、急激に後悔の念が押し寄せて来る。


床に座り込んだまま、あたしは二人を交互に見上げた。


 
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