純愛♡ごっこ
シンにも、イイところは確かにあった。
それがあったから、いつか分かってくれるんじゃ無いかって、あたしは望みを持っていたんだ。
けれど、怒り狂った彼は、まるで猛獣のようで‥。
あたしの言葉なんて、一度だって伝わらなかった。
「リクってガキンチョやけど、オトナやね。」
「ユーナよりはナ♪」
あたしなんかより、ずっとずっと陸はオトナ‥
分かってるけど‥
「あ、なんかムカつきィ。ガキンチョ。」
膨れっ面を作るあたしを、陸はジッと見つめた。