純愛♡ごっこ
20日を最後に、あたしは美容室を辞めた。
それ以降は、毎日、家にいるようになった。
ケータイしか無かった部屋に、シンは、固定電話を付け、友達と長電話が出来るようにしてくれた。
だけど、昼間は退屈だ。
マミも恭介も仕事だし、他の友達だって、昼間は家にいない。
ワンルームの部屋の掃除、二人分の洗濯は、すぐに終わってしまう。
毎日、暇を持て余しながら、ケータイ小説を読んだり、雑誌を捲ったり‥。
あたしは、ダラダラ過ごしていた。
「コンビニでも行こかな。」
スッピンで部屋着のまま自転車に乗り、夕暮れの道をゆっくりと進む。
コンビニに着き、お菓子や雑誌をプラスチックのカゴに放り込んで、レジに向かった。