純愛♡ごっこ
 

「ユーナ、どしたん?」


「なにが?」


「なんか、ボーっとしてた。」


「してない。」


「してたし♪」


「気のせいやん。てか、やっぱ、ソラ抱っこして♪」


陸に空羅を手渡した時、また胸の辺りがズキンと痛んだ。


「打撲かな?胸が痛い。」


「ダイジョウブか?病院行く?」


「今日はイイ。2、3日して、まだ痛かったら行く。」


ベビーカーを押しながら、あたしは陸を振り向いた。

空羅を抱いた陸は、悲しい目で、あたしを見ていて‥、


「ユーナが痛めつけられる前に、助けたかった‥。」


と、呟いた。


陸のキモチがココロに響く。


だけど‥、


「気付くの遅すぎやねん。リクレッド♪」


あたしは、馬鹿だから‥。


 
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