純愛♡ごっこ
「姉ちゃん、料理の腕、上げたんじゃね?オレ、負けるかもナ。」
豪快にハンバーグをパクつく陸。
「だろ?もっと褒めろよ、リク。」
波琉さんが、冗談めかして声を掛ける。
「え゙?もっとって、これが精一杯かも‥。」
答える陸に、まりんさんが笑った。
「あ、ユーナちゃん。ガッツリ食いなよ。口ん中、ダイジョウブ?切れてんじゃね?」
波琉さんに訊かれて、緊張したあたしは大きく首を横に振った。
「遠慮すんなよ。何でも言ってイイからな♪」
「はい。」
傷口に沁みていたけど、あたしは残さず食べた。
皆が食べ終わった頃
「ジャーン♪」
子供みたいな笑顔で、陸がコンビニの袋を翳した。