純愛♡ごっこ
暗い空間にオレンジの光が線を描く様は、とても綺麗で‥。
見入るあたしに、
「リクね、ちっちゃい頃に、あれやって火傷してるねん。たぶん、まだ太ももに、火傷の痕があると思うよ‥。」
走ってコケた拍子に、手から離れた花火が足に当たったんだと、まりんさんは話した。
「リク。いつまでもガキじゃダメだろ。まりんが心配してんじゃん。ちょっとはオトナになれよ。」
波琉さんが陸を窘めたけど
「オレ、永遠のガキっすから♪」
陸は悪戯な笑みを見せ、また花火に火をつけた。
そんな陸に苦笑しながら、波琉さんは、あたしの横に来ると
「オレ、あんま良く分かんねーけどさ‥、自分から変わろうと思えないヤツは、周りが何を言っても変わんねーよ‥。」
穏やかな声で、そう言った。