純愛♡ごっこ
「星、あんまり出てないね。明日は雨かな?」
夜空を見上げるまりんさんの隣で、あたしも空を見上げた。
半分雲に隠れた月が、暗く橙色に光っている。
ずっと見ていると、やっぱり怖くなった。
「月、怖い‥。」
「ユーナ、前も言ってたナ。月とか星座が怖いって。やっぱ可愛いナ♪」
「可愛いくない。」
「月が怖いって、子供みたいな発想で可愛いし♪てか、ユーナ、月の使者が迎えに来んのが怖いんじゃね?」
陸は、さりげなくあたしの肩を抱いた。
あたしは、思わず飛び退いた。