純愛♡ごっこ
平日は、毎日退屈しながらも、穏やかな日々が続いていた。
シンの休日は、日曜日と祝日。
その日は、月曜日だけど祝日で、朝から小雨が降っていた。
昼前に目覚め、シンが以前よく利用していた喫茶店に、一緒に行くことにした。
ボックス席は満席で、あたし達はカウンター席に座った。
広げたメニュー表を覗き込む。
「あたし、タマゴサンドとアーモンド オ レ」
「じゃ、俺は、ミックスサンドとホット。」
あたし逹は各々、カウンターの中にいるシンの顔見知りのママさんに、オーダーした。
ママさんは、あたしをチラッと見ると、一瞬だけど怪訝な顔をした。
─ なんやろ‥?
その表情が気になった。