純愛♡ごっこ
「あたし、もぉ寝よっかな♪」
これ以上、陸の声を聴いていると、自分を抑えられなくなりそうだった。
「寂しくなったら、電話でも書き込みでもして来いよ♪」
「ん♪ありがとぉ。オヤスミ、リク。」
「ハイ♪オヤスミ。」
電話を切った途端、また、怖いくらいの静寂が押し寄せて来た。
これからの生活を思うと、不安で、どうしようも無くて‥。
あたしは、声を殺して泣いた。
─ え‥?
突如、ケータイが着うたを奏で出した。
ディスプレイを見ると、陸の番号が表示されている。
─ なんで?
不思議に思いながら、だけど、小さな喜びに、また涙が込み上げて来る。
あたしは、躊躇いがちに電話を受けた。