純愛♡ごっこ
 

「ユーナ、不安?さっき、元気無かったし‥。」


心配そうな声が耳に優しく響く。


「ダイジョウブ‥。」


そう返事をしたものの、あたしは堪え切れずに泣いていた。


まるで、何処かから見ているかのように、陸は、あたしを分かってくれる。

そのことが嬉しくて‥。


そして‥、


切なかった。



「ユーナが眠くなるまで付き合うし。だから、泣くなよ。なんでもオレに言っちゃえよ♪」


陸の優しさがココロに染み込んで来る。


「うん‥。」


ケータイを耳に当てたまま、見えない彼に、あたしは何度も頷いた。


 
< 432 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop