純愛♡ごっこ
「ユーナ、不安?さっき、元気無かったし‥。」
心配そうな声が耳に優しく響く。
「ダイジョウブ‥。」
そう返事をしたものの、あたしは堪え切れずに泣いていた。
まるで、何処かから見ているかのように、陸は、あたしを分かってくれる。
そのことが嬉しくて‥。
そして‥、
切なかった。
「ユーナが眠くなるまで付き合うし。だから、泣くなよ。なんでもオレに言っちゃえよ♪」
陸の優しさがココロに染み込んで来る。
「うん‥。」
ケータイを耳に当てたまま、見えない彼に、あたしは何度も頷いた。