純愛♡ごっこ
 

だけど、もう失敗を繰り返すワケにはいかない。

安易に、彼を信じることは出来ない。


そんなことをすれば、あたしを助けてくれた人達に申し訳が立たなくなる。


「離婚届は出して来る。でも、その言葉、信じるから‥。だから、態度で示して。」


「どーゆ意味やねん?」


「一年間、毎月、養育費を振り込んで。五万でイイし。」


「条件出すんか?」


「うん。今のままじゃ信用出来へんもん。でも、一年間ちゃんと払ってくれたら、シンを信じてやり直すって約束する。」


シンは、少し考えると


「俺も男や!やったるやんけ!絶対、ちゃんと払い切ったるからな!それまでに借金も全額返済しといたるわ!」


と、いつになく真剣な眼差しを見せた。


口座番号はメールすると彼に告げ、あたしは元の住まいをあとにした。


 
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