純愛♡ごっこ
『警察に追われてる
養育費は待ってくれ
俺のアドレスもケー番も
誰にも喋るなよ
また連絡する』
─ あほや‥
結局、何も変わらないんや‥
変わることが出来ないんや‥
あたしは、そのメールを削除して、自分のアドレスを変えた。
「初日からスミマセン‥。昨夜から頭が痛くて‥。」
最初のバス停でバスを降り、美容室に欠勤の連絡を入れた。
何もする気になれなかった。
親もオトコも‥
今まで誰も、あたしを本気でなんか愛してくれなかった‥
どうせ、あたしは万年大殺界やし、こんなオチやろ‥
ポロポロ零れる涙を隠すのに、傘は役立った。