純愛♡ごっこ
 

7月になっても梅雨明けはまだで、相変わらず、ジメジメした日が続いていた。

けれど、あたしのココロは夏空のように晴れていた。



前向きに生きよう‥

空羅の為に‥


あたしも変わらなきゃイケナイんだ‥



そう思えるようになっていた。



もう、夜の静けさが寂しくて泣くことは無かったし、陸にすがったりもしなかった。


あの夜以来、陸からも書き込みや電話も無かったからか、彼への想いも吹っ切れていた。



─ 強くならなきゃ‥

  あたしが空羅を守らなきゃ‥



胸元で、キラキラとスペードのネックレスが揺れている。

仕事も育児も、あたしはガンバることが出来た。


 
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