純愛♡ごっこ
 

─ 嬉しい‥



それが正直なキモチだったけど


「困るし‥。」


あたしの口から出た言葉は真逆。


「なんで困るん?」


陸が眉をしかめる。


「だって、あたし、子供いてるもん。無理やん。」


あたしは率直に答えた。


「ンなの関係無くね?」


安心を与えるかのように微笑んで、陸は話を続ける。


「オレ、ソラのこともすきだし。それに、子供いるとかいねーとかって、すきか嫌いかに関係ないじゃん。オレは、ユーナがすきだっちゃ♪」


「だっちゃ‥って、それ“王女あぃ”みたい‥。」


以前、読んだケータイ小説の作者名を口にして、あたしは話題を逸らせた。


 
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