純愛♡ごっこ
 

「誰?王女ナントカって‥。」


「ケータイ小説書いてる人。」



現実は、小説みたいなワケにはいかない‥

そんな甘い恋愛なんて、あるワケが無い‥



「あたし、ソラと二人で生きてくって決めたねん。これに誓ったもん。」


あたしは、胸元に光るチェーンを摘んで、スペードを揺らして見せた。


そして


「自分との戦い‥やろ?」


しっかりと、陸の瞳を見つめて言った。


陸の首に掛かったチェーンの先は、黒いシャツに隠れている。

彼は、そのチェーンを外すと、あたしのスペードを摘んだ。


 
< 464 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop