純愛♡ごっこ
「でも‥?」
あたしは、訊いた。
陸は、ニコッと微笑んだ。
「アリガト♪ユーナ。オレを必要としてくれて。」
陸の笑顔が眩しくて‥。
陸の優しさが嬉しくて‥。
涙がイッパイ溢れて来た。
「“ありがと”は、あたしのセリフやん‥。リクがいなかったら‥あたしは、まだ別れて無かったかもしれへんもん‥。諦めて、逃げること‥しなかったかもしれへんもん‥。」
「ユーナ。」
「ん‥?」
陸は、あたしの涙を彼の指で拭った。
そして、ちょっぴりはにかんだ笑顔で言ったんだ。
「これがオレのユーナへの‥。」
「あたしへの‥?」
「ジュンアイ♪」
── 陸の純愛