純愛♡ごっこ
 

シャツを通して、陸の体温が伝わって来る。

陸の愛が伝わって来る気がした。


「リク‥、くっついてたらキモチイ‥。」


「ん。キモチイよな。てか、ユーナ、柔らかいナ。なんか当たってるし。」


「あほ‥。」


急に恥ずかしくなって、あたしは陸から離れた。


「あほちゃうし。」


彼は、また、あたしをキツく抱きしめた。


「ユーナ、めッッちゃすき♪」


「あたしもリクがすき。」


「チューしてイイ?」


「え?」


「ほっぺじゃなくて、今度は可愛い口にしたい♪」


「可愛くないもん。」


「可愛いし♪だから、オレに食べさせて。」


陸は、抱きしめた腕を緩め、あたしを見つめた。


甘美な静寂が二人を包む。


あたしは、そっと目を閉じた。


 
< 482 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop