純愛♡ごっこ
シャツを通して、陸の体温が伝わって来る。
陸の愛が伝わって来る気がした。
「リク‥、くっついてたらキモチイ‥。」
「ん。キモチイよな。てか、ユーナ、柔らかいナ。なんか当たってるし。」
「あほ‥。」
急に恥ずかしくなって、あたしは陸から離れた。
「あほちゃうし。」
彼は、また、あたしをキツく抱きしめた。
「ユーナ、めッッちゃすき♪」
「あたしもリクがすき。」
「チューしてイイ?」
「え?」
「ほっぺじゃなくて、今度は可愛い口にしたい♪」
「可愛くないもん。」
「可愛いし♪だから、オレに食べさせて。」
陸は、抱きしめた腕を緩め、あたしを見つめた。
甘美な静寂が二人を包む。
あたしは、そっと目を閉じた。