純愛♡ごっこ
 

ココロが繋がっていたら、カラダの関係なんか無くてもイイ。


そんな風に思った。


sexに対して、あたしは、あまり良い感情は無いから‥。

けれど、結局、陸もカラダを求めて来るんだ。


「男って、みんな同じなんかな‥?」


呟くあたしに、陸はちょっぴり悲しい顔をする。

あたしもなんだか悲しくて、涙が潤んで来た。


「ユーナがイヤなら、オレは何もしない。オレは、ヤりたいんじゃない。ユーナを抱きたいだけや‥。」


陸はそう言って、あたしに微笑み掛けた。



─ 抱きたいだけ‥ ─



その言葉が不思議と、あたしのココロに安穏を呼び寄せた。


何故だか、幼い頃に読んだ『太陽と北風』という童話が脳裏を過ぎっていた。


 
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