純愛♡ごっこ
鍵を閉め、そのままベランダに直行した。
清々しい朝の空気が全身を包み込んでいく。
あたしは柵に体を預け、下を覗き込んだ。
マンションのエントランスから、陸が姿を現した。
─ 気付くかな?
気付かないかな?
DOKIDOKIしながら、彼の姿を目で追った。
陸は、ふと立ち止まり、振り返って、あたしの部屋を見上げた。
─ 気付いた♪
あたしは大きく手を振り、彼も手を振り返してくれた。
─ 繋がってるんだ‥
陸とあたしは‥
幸福感に満たされたココロで、部屋に戻った。
そして、愛の余韻を感じながら陸の香りが残るベッドに、そっと体を横たえた。