純愛♡ごっこ
陸と一緒にいても、あたしは少しも年齢差を感じない。
逆に、彼を年上に感じることの方が多い。
だけど、陸は?
周りの人は?
そんなことが気になるなんて、カッコ悪くて、陸には言いたくなかった。
あたしは、彼の腕から逃げるように立ち上がり、キッチンに向かった。
「やっぱ、スネてるし。今、オレから逃げたよナ?」
「逃げてない。ソラにジュースあげるだけやん。」
ぶっきらぼうに答えるあたしは、きっとスゴく可愛くないのに‥。
「ユーナは可愛いナ♪」
陸はそう言って、いつものように微笑んだ。