純愛♡ごっこ
あたしが陸を信じていれば‥
あたしが陸を愛していれば‥
何も心配しなくてイイ‥
あたしは、彼に愛されているんだから‥
だけど‥。
カタチが見えない《愛》への《自信》は、ほんの少しのことで、脆く崩れ去ってしまうものかも知れない。
暫くして、そのことを実感することになった。
8月も後半に入ったある日。
陸は、あたしと付き合い出して初めて美容室に訪れた。
陸の担当は麗子さんで、彼は麗子さんの“お気に入り”
楽しそうに話す彼女の態度で、あたしは、そう感じていた。