純愛♡ごっこ
陸とあたしは、鏡越しに微笑み合った。
ただ、あたしと付き合う以前の陸に、カノジョがいたかもしれないと思うと、内心穏やかでは無かった。
「ユーナちゃんってバツイチで子どももいるのに?陸ちゃん、遊びやったら、ユーナちゃんが可哀想やよ。」
心ない発言が、あたしの不安を掻き立てる。
“遊び”
その言葉がグルグルと頭の中を渦巻いていた。
「遊びじゃないっすよ。バリ本気なんで、オレ。」
「陸ちゃんは若いから、そう思い込んでしまうんやわ。」
陸がどんなに否定しても、麗子さんは止まらない。
「まだ17なんやから、遊びたい年頃やん。」
彼女は、陸とあたしの関係を認めたくないようだった。