純愛♡ごっこ
 

「リク、人使い荒いって~!」


「そぉでもないし♪」


ユカと呼ばれた店員は、駅前の広場で陸と話していた女の子達の中のひとりだった。


彼女と仲良さげに商品を陳列する陸の姿に、胸が締め付けられる。


空羅を抱いて立ち尽くす自分が、とても惨めだった。

あたしはコンビニを出ると、タクシーで家に向かった。


何も手に着かない。

しなければイケナイことは、沢山あるのに‥。



「ユカのことフっといて、それ、あり得んし~!」



元カノが同じバイト先にいるなんて‥

ずっと、あたしを想ってたって、嘘やん‥



陸への信頼は、あっという間に脆く崩れ落ちた。


 
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