純愛♡ごっこ
 

「ユーナは、不満を隠し切れないからナ。隠してるつもりでも声に出るから、オレ、すぐ分かっちゃうし。」


陸に指摘され、思わず納得してしまう。

だけど


「もぉ寝るから切るね。」


あたしは、頑ななキモチを崩せない。


「ユーナをそんな状態で放っとけないんやけど‥。てか、オレ、やっぱ行く。ユーナ、麗子さんのことで、まだ、なんか引っ掛かってるるよナ?」


「関係無い。逢いたくないだけ!」



あたしに嘘をついてるくせに‥

ユカって子と、仲良くヤってるくせに‥


正義のヒーローの正体なんて、所詮、着ぐるみ脱いだら凡人やん‥



─ カッコつけ!

  ムカつくねん!



「逢いたくないから来るな!どーせ、あたしはリクの通過点やもん!!」


鬱積を吐き出すように、あたしは怒鳴っていた。


 
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