純愛♡ごっこ
 

着うたでマミからだと分かった。

あたしは、バッグからケータイを取り出した。


さっき脱いだキャミで開(ハダ)けた胸を隠し、そして、電話を受けた。


「もしもし♪」


「あ!ユーナ!」



マミの声は尋常じゃ無かった。


マミは言ったんだ。

泥酔して、川で溺死したヤツがいるって‥。



「お通夜、今夜だから。」


「うん‥、分かった。電話ありがと‥。」


ケータイを閉じたあたしは、きっと酷い顔をしていたんだと思う。


「ユーナ、どしたん?」


陸が心配そうに訊く。

あたしは、彼に告げた。


「アイツが死んだって‥。」


 
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