純愛♡ごっこ
 

「それなら、ソラも連れてけよ。」


「なんで?あたしは、叔母にもソラを会わせたくないねん。」


陸は、眠る空羅に視線を向けたまま、静かに訊いた。


「ソラの前でも出来る?死人にツバ吐き掛けること。」


あたしは、答えることが出来なかった。

ぐっすり眠る空羅を、ただ見つめていた。


「ユーナが本気でそれを正しいことやって思うなら、ソラの前でも出来るよナ?」


陸は優しい声で、だけど、時折見せる厳しい眼差しで、そう言った。

あたしは、黙っていた。


 
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